藍色通信で提示しているパンくず形式のナビゲーションリンク集、通称パンくずナビはカテゴリという属性ごとに道筋を辿れるような形にしてある。この記事はパン屑リストについてもう一度考えてみるという記事を読んで私がこのウェブログで用意しているパンくずナビについての自分の考えを纏めておこうという目的で書かれている。
パンくずナビ、この水平方向に連なったリンクは何を示しているのか。端的に言い表すと現在の文書への道筋だろうと考えている。この道筋の内容には幾つかの種類があり、必ずしもサイト構造をそのまま示しているとは限らない。リンク先にも記載されていたがこれは以下に示すようなものに分類できる。
さてこれらの種類の中で一般的にウェブサイトで採用されているものの多くは項目その1だろう。次に項目その3でこれはウェブログサイトに多く見られる。これはそれぞれの持つ性質の違いではないかと考えられる。全てのウェブログサービスに該当するわけではないだろうが例えばFC2blogの場合、ホームとなるページ(藍色通信ならhttp://silentminority.blog52.fc2.com/)以下には下層へのディレクトリは存在せず全ての文書が混在している状態にあるので、階層を示そうにも示すことができない。そこでカテゴリなりタグなり公開年月なりの属性ごとにグループ分けして道筋を示している。このblogではカテゴリのみの道筋となっている。
項目その2はAlertbox: パンくずナビゲーションの有用性が上昇中(2007年4月10日)でDr. Jakob Nielsenが指摘されている通りで、わざわざ用意する意味が無いばかりか利用者を混乱させる元になりかねない。そもそもFC2blogでそのような仕組みを実装する術を知らない。(スクリプトでリファラを取得すればできるのかな? でも完全には追跡できそうにないしパンくずくらいでスクリプトを使う必要は無いしそのつもりも無い)
項目その4はこのblogで唯一書き込んだコメントの修正画面でのみ実装している。それ以外では利用する場面が無いのでこのblogでは不要と考えている。
パンくずナビは単純な一本の道筋なのでナビゲーションを利用しない者にとっても障害になることは無い。だが利用すればウェブサイト内で利用者は自分が今どこにいて、どこから来たのかを理解するために役立てることができユーザビリティの向上が期待できる。
利用者は検索でモノを探す傾向にありますし、ソーシャルメディアを活用した情報交換が、トップページから順に探すというスタイルから、目的のページまで一気にアクセスするという使い方を助長しています。Eコマースでも情報サイトでも利用者が気にしていることは、今自分がいる場所(ページ)に自分が求めている情報があるかどうかです。なければ関連しているページを探すでしょうし、面倒であれば去るでしょう。その際、ページがどのような構造で組み立てられていて、今自分がその構造の何処にいるのかを知る必要性が本当にあるのかどうか。
引用文冒頭のくだりはその通りだと思う。ウェブサイトごとに質も見た目も異なる頼りないナビゲーションより検索サービスを利用した方が余程速く目当ての情報を探し出す事ができるだろう。つまり利用者にとってはウェブサイトの内外だとか構造だとかはどうでもいい…とまでは言わないが大して意識していないのではないだろうか。そうだとすれば今見ている情報がどのウェブサイトのどこに位置するのかを知る必要は無いと言える。
しかしだからと言って私はウェブサイトごとの構造を示す必要が無いとは思わない。全てを検索サービスに頼るわけではないしあるウェブサイト内での位置関係を知りたいと思うときもあるからだ。パンくずナビはそのような要求に応えてくれる。さりげなく存在するパンくずに気付かない利用者もいるかもしれない。だがそれはサイドバーなどの一つの文書内の無駄なリンクを制限することで改善することができるのではないか。だから私はカテゴリ・月別アーカイブ一覧やその他の関連性の薄いリンクを全てホームへ隔離したわけだ。無関係な選択肢を徒に増やすことで利用者の混乱を招くようなことをしなければ利用者はそれを自然に使いこなすことができるだろう。さりげないからこそナビゲーションに頼らない利用者の邪魔にならないし実装する手間も微々たるものだ。このことから私はパンくずナビは不要とは考えない。
パンくずナビは有れば便利なナビゲーションではあるが多くの役割を期待してはならない。そのシンプルでコンパクトなつくりこそがパンくずナビの要だからだ。パンくずの欠点として指摘されているのが階層構造の横方向のつながりが見えないことだろう。横方向のつながりというのは同じ階層に存在する別種のページがどれだけあるか分からないということだ。しかし私はこれを欠点だとは思っていない。ただ担っている役割が違うだけだろう。例えばこれを解決しようとしてリンクを増やせば構造の見通しはよくなるが引き換えに関連性の薄いリンクが増え、更に多くの画面領域を奪ってしまう。その結果ナビゲーションを必要としない利用者にとって不利益となってしまいパンくずナビの特長を殺してしまう。
私はウェブサイトの構造の詳細を示す役割はサイトマップに任せている。ページのフッターの部分にリンクを用意しており藍色通信内の全てのページからアクセスが可能となっている。このように足りない機能は他で補ってやればよく一つの要素に何でも背負わせる必要は無いだろう。生かすも殺すも著者次第。上手く活用できるようにしていきたいものだ。
公開: 2011年03月05日, カテゴリ: ぶろぐばなし« 『RCOファイル内部における要素の重ね合わせ』 | 『Fade要素を利用して変化の及ばないオブジェクト要素を強制的に操作する』 »